Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「浅井の屋敷へ出入りの植木屋の娘だとかいうことですが、宿はどこだか知りません。なに、そりゃあすぐに判りますから、あしたにでも調べて来ます」
幸次郎は請け合って帰った。雨はひと晩降りつづけて、明くる朝はうららかに晴れた。
「こりゃあ拾い物だ」と、半七は窓から表の往来をながめた。気の早い彼岸桜はもう咲き出しそうな日和である。御用でなくても、こういう朝には何処へか出て見たいように思われたが、お早の宿が判らないので無闇に踏み出すことも出来ない。半七は落ち着かない心持で半日を無駄に暮らして、幸次郎の報告を待ちわびていると、午頃になって彼は駈けつけた。
「どうも遅くなって済みません。近所の屋敷の奴を二、三人たずねたのですが、あいにくどいつも留守で手間取りました。だが、すっかり判りました。浅井の妾の親許は小梅の植木屋の長五郎、家は業平橋の少し先だそうです」
「よし、判った。それじゃあ俺はすぐに小梅へ行って来る。ゆうべも云う通り、おめえは誰かの加勢を頼んで、お信と千太のゆくえを探してくれ。ひょっとすると、築地の三河屋へ忍んで来ねえとも限らねえから、あすこへも眼を放すな」