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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

又ぞろ寺社へ渡りを付けるか。うるせえな」

この時、うしろの草原で犬の吠える声が頻りにきこえるので、二人は顔を見あわせた。半七は先に立って裏手へまわると、草原はなかなか広く、その芒の奥で幾匹かの野良犬が吠えたけっている。二人は犬の声をしるべに、高い芒をかき分けて行くと、その行く手からも芒をがさがさと潜って来る者がある。たがいに先が見えないので、殆ど出合いがしらに眼と眼が向かい合ったとき、善八は俄かに半七の袂をひいた。

「大吉ですよ」

相手も不意の出合いに慌てたらしく、身をひるがえして逃げようとするのを、善八はすぐに追いかけると、彼は持っている鍬をふり上げて、真向へ撃ち込んで来た。善八はあやうく身をかわすと、芒の中から又一人、鋤を持って撃って来る者があった。

「幾人もいるぞ、気をつけろ」

半七も善八に注意しながら、鋤を持つ男に飛びかかった。あとの敵の方が手剛いと見たからである。何分にも芒が深いので、それが眼口を打ち、手足に絡んで、思うように働くことが出来ない。善八も同様で、どうにかこうにか大吉の腕をつかんだが、芒の葉に妨げられて眼を明いていることも出来なかった。