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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

そうしているうちに、国を出てから足かけ五年目、測らずも青山六道の辻で、かたきの森山郡兵衛にめぐり逢いました。主人のかたきでも無く、親のかたきでも無いが、自分に取っては年ごろ尋ねる仇がたきです。そこで、おのれ盗賊……。実を云えば、自分も盗賊の同類ですが、まあ相手だけを盗賊にして、ここでかたき討ちをしてしました。しかし往来なかで人殺しをした以上、そのままに済ませることは出来ませんから、ずうずうしく度胸を据えて、自分の方から辻番へ名乗って出て、真実空事取りまぜて、かたき討ちの講釈をならべ立てた次第です。

かたき討ちも嘘、姓名も身許も嘘ですから、板倉家へ問い合わされれば、すぐに露顕するのは判っています。そこで、辻番をうまくごまかして、横手の大竹藪へもぐり込んで、首尾よく逃げおおせたのです。殺された郡兵衛は悪銭身に着かずで、持ち逃げの金はみんな道楽に使ってしまい、今では本郷辺の旗本屋敷の若党に住み込んでいて、その日は千駄ヶ谷辺の知りびとのところへ尋ねて行く途中、子供のみやげに柿を買っている処を、おのれ盗賊とばっさりやられたのですが、全く盗賊に相違ないのですから仕方がありません。