Japanische Klassiker mit Furigana
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かきのきのあるいえ
柿の木のある家
壺井 栄
Lesen Sie 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 15.460 Zeichen · 32 Bildschirme
「買ってきたのさ。」
おじさんは、汗をふきふき、いいました。洋一はもううれしくてなりません。おじさんは、たのまなくてもきっと、山羊の乳をわけてくれるにちがいないと思いました。けれど頼まないわけにはゆくまいと思い、そのことを言い出そうとしましたが、何かひどく、自分がよくばりのように思えてきて、洋一はもじもじしていました。
「おまえ、どこへゆくんだ。」
おじさんがたずねました。洋一がミルク買いにゆくところだと答えると、おじさんは笑いだし、
「なんだ。もうよしな、よしな。こいつは一日に二升も乳を出すそうだよ。赤ん坊の二人や三人やしなえるよ。」
洋一はほんとうにうれしくなり、三太郎おじさんは、何といういい人だろうと思いました。こんないい人に、なぜ赤ん坊をやらないといったろうか、と思うと、ほんとに自分をけちん坊と思わずにいられませんでした。けれど、今さらここで、新之助をあげるともいいかねることは、そのご、おじさんが、ほんとに一度も、新之助をくれと云わないからです。洋一がそんなことを考えていると知ってか知らずにか、おじさんは、山羊の首につないだひもを、洋一の方にさし出し、