Japanische Klassiker mit Furigana
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かきのきのあるいえ
柿の木のある家
壺井 栄
Lesen Sie 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 15.460 Zeichen · 32 Bildschirme
四
「さあ、つれて帰んな、やるよ。」
「ほんと、三太郎おじさん。」
「ほんととも。山羊がいるのは、おまえんとこじゃないか。」
洋一はもう涙ぐみそうになりました。まだ山羊になれないので、おそるおそる、ひもをにぎりましたが、山羊はべつに気づかないらしく、ゆっくりと道ばたの草をたべながら歩きました。
「おじさん、新之助、あげよか。」
洋一は思いきって、いってみました。おじさんは笑顔もせずに、
「そうさな。」
と答えました。
「おじさん、あげるよ。ぼく、あげてもいいよ。」
「そうかい。しかし、おじさんも考えたよ。新之助が大きくなってから、どういうかわからんからな。」
二人がそんな話をしていると、何におどろいたのか、山羊が急に走り出したので、それにひかれて洋一も、とっとっと足を早めました。もうお日さまがかたむいて、人のかげも、山羊のかげも、地上に細ながくうつっていました。
四
山羊はいつも柿の木につながれました。赤ん坊に気をとられて、おろそかにしているうちに、柿の実はいつのまにか大きくなり、そろそろ、青から赤色にうつりかかっています。柿の木の下は、夏は凉しい風がふき、冬はあたたかい日だまりをつくります。