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Japanische Klassiker mit Furigana

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さくらじま

桜島・日の果て・幻化

梅崎 春生

Lesen Sie 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 169.810 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

散発的な襲撃を止めて、大挙行動する整備の状態にあるのではないか。

(上陸地点が、吹上浜にしろ、宮崎海岸にしろ、どの途此処は退路を断たれる)

山の中に逃げ込むとしても、幅の薄い山なみで逃げ終せそうにもない。ことに、此処は水上特攻基地だから、震洋艇か回天が再び還らぬ出発をした後は、もはや任務は無い筈であった。小銃すら持たない部隊員たちに、その時どんな命令が出るのだろう。

ぼんやり焔の色を見ていた。焔は、真昼の光の中にあって、透明に見えた。山の上は、しんと静かであった。物の爆ぜる音だけが、静かさを破った。兵隊が話し合う声が、変に遠くに聞えた。なびく煙の向うに、桜島岳が巨人のようにそびえていた。その山の形を眺めているうちに、静かな安らぎが私の心に湧き上って来た。

退路を断たれようとも、それでいいではないか。何も考えることは止そう。従容とは死ねないにしても、私は私らしい死に方をしよう。私の死骸が埋まって、無機物になってしまったあとで、日本にどんなことが起り、どんな風に動いて行くか、それはもはや私とは関係のないことだ。あわてず、落着いて、死ぬ迄は生きて行こう。