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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶしゅうこうひわ

武州公秘話

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 武州公秘話 (ぶしゅうこうひわ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.572 Zeichen · 209 Bildschirme

Aozora Bunko

「そりゃあ、道阿弥が可哀そうだったから、お止し遊ばせと云いましたのよ。恐かったんじゃありませんわ」

「どうだかねえ」

「ひどいわ! あたしをそんな弱蟲だと思し召して?」

「じゃあ、あれが実際の死人の首だったら、そなた、自分で鼻を切る勇気があるか?」

「えゝ、ありますとも。お久よりはあたしの方がずっと強いわ。実はもうちっと恐い思いをさせて下すった方が、張り合いがあるんですけれど」

夫婦はこんな冗談を云い合った末に、どう云うきっかけからか、入道首の扱い方が話題になって、

「そう云えば、そなた、あゝ云うくり/\坊主の首は、何処へ首札を附けると思う?」

と、河内介が云うのであった。

「ほんとうにね、何処へ附けたらよろしいんですの?」

「あゝ云うのは、耳へ穴を開けてね、それへ結び付けるんだよ」

「まあ、あの首の耳へ穴を開けて、………」

松雪院は又ころ/\と笑いこけた。

「………でも、そうするより仕方がありはしませんわねえ」

「どうだい、そなた、勇気があるならやってみないか? そのくらいなことは構やしないよ」

「何で開けますの?」

「錐でもよいし、小刀の先でもよい。ちょいと突ッつくだけなんだよ。