Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ししゃのけんり
死者の権利
浜尾 四郎
Lesen Sie 死者の権利 (ししゃのけんり) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.854 Zeichen · 61 Bildschirme
五
つまり、もし春一がこのまま博士の娘と結婚するならば自分は直接に出向いて全部の話をしてしまう、そうして当然その結婚の話を破って見せる。というような事が主でありまして、どんな事があっても無事には結婚はさせない、というのです。或いは、腹の子の始末をどうしてくれるか、自分はこのまま死んでしまうが自分だけは死なない、必ず男を殺して死ぬとか、一生呪うてやるとかいう言葉が盛んに書かれてあります。
彼女が最後に春一に出した手紙には、或る日時と場所を指定して、必ず会見してくれ、もしそれに従わなければ、どうするか分らない、というようなことが記してありました。
真に死ぬほど心から男を思うている女が、その男に裏切られた場合、果してかくの如き態度に出るのが当然であるか、どうか、これは私よりもむしろあなた方にうかがいたい所です。先刻申した通り、この時の小夜子の心理状態は法廷において論ぜられたのでありますから、そういうことを考えるのは、法律家としても決して余計なことではありますまい。
五
悲劇は、遂に彼女が会見を指定した日、即ち十一月二十二日の夜起りました。
春一は、小夜子の手紙に驚いて、その日の夕方郊外の某所で会見しました。