Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みとばいふ

水戸梅譜

山本 周五郎

Lesen Sie 水戸梅譜 (みとばいふ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.607 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

六

代官所へついて願いの趣意をのべると、下役の者がとりついだうえ奥へ案内した。訴訟を聴くのに奥へとおすのはちょっと意外なので、どうしたわけかと思っているとやがて代官井野甚四郎が書き役をつれてあらわれた。五郎兵衛はまず鄭重に母の安否をたずねた。「さよう、五百旗やすという婦人はおしらべの筋があって留めてある、そのもとはやす女とはいかなるゆかりの者か」「やすはわたくしの母でございます」そう答える五郎兵衛の言葉が終らぬうち、部屋の前後から十四五人の役人たちがあらわれ、かれのまわりをとりかこんだ。

「なにをなさる」五郎兵衛は片膝を立てた。代官は声をあげて叫んだ、「そのほうには御不審の筋がある、神妙にしろ」

六

少し陽気ちがいに暖かい日だった。光圀は従者をふたりつれて、千波沼の西岸をあるいていた。まるで村夫子然としたみなりの、しのび姿であった。野に梅をさがすためはじめて城を出たのである。午まえに、二本ほどみつけていた、ひとつはまだ若木だったが、ひとつはみごとな老木で、うまく城中へひくことさえできたら、それだけでも来年の春はたのしめると思えるものだった。ひるは河田の代官所で行厨をひらくつもりだった。