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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほうねんぎょうでん

法然行伝

中里 介山

Lesen Sie 法然行伝 (ほうねんぎょうでん) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.110 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

上人も左様な時には仔細に及ばないと申されたのを言質として、いつも病気とか、異例とかいって法然の処へ招請の使を寄せられる。法然も辞退し難くて月輪殿を訪ねる。それを門弟の正行房という者が心の中で思うよう、

「お上人も房籠りというて他所へはおいでにならないで、九条殿へだけおいでになるということは、人によっては上人程のお方でも貴顕へは諂っておいでになると謗る者がないとは限りません。おいでになるならば貴賤上下隔てなくおいでになるがよろしい。おいでにならぬならば絶対にお籠りがよろしい。どうも九条殿だけへおいでになるのはよろしからぬように思われる」

というようなことを考えて寝たところが、その夜の夢に法然が枕許に現われて、

「正行房、お前はわしが九条殿へまいることをよく思うていないようだな」といわれる。

正行房が遽てて、

「いいえどうして、そんなことを思いましょう」

法然それを打ち消して、

「いや、お前はたしかにそう思っている。お前のそう思うのも一応道理はあるが、九条殿とわしとは先きの世からの因縁である。他の人とは比較にならない。この宿習あることを知らないで、謗る心などを起さば罪になるぞ」