Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

は今歳の暮にはお袋を引取ッて、チト老楽をさせずばなるまい、国へ帰えると言ッてもまさかに素手でも往かれまい、親類の所への土産は何にしよう、「ムキ」にしようか品物にしようかと、胸で弾いた算盤の桁は合いながらも、とかく合いかねるは人の身のつばめ、今まで見ていた廬生の夢も一炊の間に覚め果てて「アアまた情ない身の上になッたかナア……」

俄にパッと西の方が明るくなッた。見懸けた夢をそのままに、文三が振返ッて視遣る向うは隣家の二階、戸を繰り忘れたものか、まだ障子のままで人影が射している……スルトその人影が見る間にムクムクと膨れ出して、好加減の怪物となる……パッと消失せてしまッた跡はまた常闇。文三はホッと吐息を吻て、顧みて我家の中庭を瞰下ろせば、所狭きまで植駢べた艸花立樹なぞが、詫し気に啼く虫の音を包んで、黯黒の中からヌッと半身を捉出して、硝子張の障子を漏れる火影を受けているところは、家内を覘う曲者かと怪まれる……ザワザワと庭の樹立を揉む夜風の余りに顔を吹かれて、文三は慄然と身震をして起揚り、居間へ這入ッて手探りで洋燈を点し、立膝の上に両手を重ねて、何をともなく目守たまま暫らくは唯茫然……不図手近かに在ッた薬鑵の白湯を茶碗に汲取りて、一息にグッと飲乾し、肘を枕に横に倒れて、天井に円く映る洋燈の火燈を目守めながら、莞爾と