Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
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しかし、その一団は、はっきりと二つの異様な色彩によって区分されていた。
と云うのは、まことに物奇しい対象であるが、夫人と娘の朝枝以外の者は、七人の墺太利人と四人の盲人だったからである。
そのうち七人の墺太利人は、いずれも四十を越えた人たちばかりで、なかには、指先の美しい音楽家らしいのもいた。また、髭の雄大な退職官吏風の者もいて、顳のあたりに、白い房を残した老人が二つ折れになっているかと思えば、また、逞しい骨格を張った傷病兵らしいのが、全身を曲った片肢で支えているのもあって、服装の点も区々まちまちであった。
しかし、誰しもの額や顳には、痛ましい憔悴の跡が粘着りついていて、着衣にも労苦の皺がたたまれ、風がその一団を吹き過ぎると、唇に追放者らしい悲痛なはためきが残るのだった。
また、盲人の一群は、七人の向う側に立ち並んでいて、そのぎごちない身体つきは、神秘と荒廃の群像のように見えた。
もはや眼以外の部分も、生理的に光をうけつけなくなったものか、弱った盲目蛆のように肩と肩を擦り合わせ、艶の褪せた白い手を互いに重ねて、絶えず力のない咳をしつづけていた。