Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
ところでこれは、いったい流星の芝居なんでしょうか。それとも、地上の出来事なんでしょうかね」
と本の一個所を開いて、彼は読みはじめたが、その内容は、白い地に置かれた黒そのもののように、対象をくっきりと泛び上がらせた。
When the blood-stain'd murderer comes to the murder'd nigh, the wounds break out a-bleeding.
【血に汚れし殺人者、惨屍のかたわらに来たるときは、創破れて血を流すと云う】
殺人者を指摘する屍体の流血――それを法水が読み終ると、一同の眼は期せずして犬射の顔に注がれた。
なぜなら、八住の死後十時間後に起った流血は、彼が、その傍らに立っているさなかに始まったからである。
しかし、犬射の驚きの色はやがて怒りに変って、
「遺憾ですが――法水さん、それは僕の洒落じゃありませんよ」
とどこか皮肉な調子ながら、悲しげに云い返した。
「いや、それどころじゃない、怖ろしい空想です。そんなことから、この事件はいっそう面倒なものになりましょう」
「僕は、そうとはけっして思いませんがね」