Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのあねとももいろのいもうと
灰色の姉と桃色の妹
小川 未明
Lesen Sie 灰色の姉と桃色の妹 (はいいろのあねとももいろのいもうと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.817 Zeichen · 8 Bildschirme
あるところに、性質の異った姉妹がありました。同じ母の腹から産まれたとは、どうしても考えることができなかったほどであります。
妹は、つねに桃色の着物をきていました。きわめて快活な性質でありますが、姉は灰色の着物をきて、きわめて沈んだ、口数の少ない性質でありました。
二人は、ともに家を出ますけれど、すぐ門前から右と左に分かれてしまいます。そして、いつもいっしょにいることはありませんでした。妹は、広々とした、日のよく当たる野原にいきました。そこには、みつばちや、ちょうや、小鳥などが、彼女のくるのを待っているように、楽しく花の上を舞ったり、空を駆けていい声でないていました。
いろいろな色に咲く花までが、彼女の姿を見ると、いっそう鮮やかに輝いて見えるのでありました。
妹は、柔らかな草の上に腰を下ろしました。そして、しばらくうっとりとして、身の周囲に咲いている花や、ちょうにじっと見入っていましたが、しまいには、自分もなにかの唄を口ずさむのでありました。その唄はなんのうたであるか知らなかったけれど、きいていると楽しくうきたつうちにも、どこか悲しいところがこもっていました。