Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのあねとももいろのいもうと
灰色の姉と桃色の妹
小川 未明
Lesen Sie 灰色の姉と桃色の妹 (はいいろのあねとももいろのいもうと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.817 Zeichen · 8 Bildschirme
妹は、もはや、ここからほかに去った後であったか、その姿は見えなかったが、ちょうど若い、美しい女が反物を買って、それを抱えて喜びながら出てきたところでした。
姉は、なんと思ったか、その女のそばに近づいて、瞳の中をのぞきました。すると、長い黒髪が女の肩にかかりました。いままで、いきいきとしてうれしそうであった女は、急にしおれてしまいました。そして、顔から血の気が失せて、病気にかかったように、人にたすけられてかなたへ連れていかれました。
このとき、姉は、残忍な笑いを顔にうかべました。そして、勝利者のごとく、どこかへ去ってしまいました。
その日の晩方、姉は、妹を探して、あるカフェーの前にきかかりました。その中では、若い女や、男が、はしゃいで愉快そうに唄をうたい、ビールや、西洋の酒を飲んでいました。姉は、こういうところを好きな妹は、きっとこの中にいるだろうと思ったのです。姉は、ガラス戸にぴったりと顔をつけて、光る目つきで中をのぞいていました。
そのとき、往来で、おじいさんが急病にかかって苦しんでいた。通りかかった人々が、そのまわりに集まって、わいわいといっていました。