Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
居なさるんだからね。……コーヒーはここであがるんですか、奥にしますか?
タン そうさな、ここでもらうかな。……
おかみ でも、飲んでいる所へ絵かきさんでも来ると、そちらへも出さなきゃならないんだから――ホントに、いくらあんた金が有ったって、こんな調子だと、たまったもんじゃありませんよ。また、絵かきなんて言う人たちは、皆が皆どうしてこう、揃いも揃って、いけずうずうしいと言うか自分勝手と言うか、気ちがいじみて、グウタラなんだろう。因果なことにその絵かきさんが、家のお客なんだからねえ。
タン じゃ奥へ行って飲むか。
言っている所へ、三人の人が通りの方から来る。エミール・ベルナールとロートレックとベルト・モリソウ。ベルナールは、温和な美貌の青年で絵具箱を肩にさげている。ロートレックは貴族的な黒の礼服を着た小男で、それほどの年でもないのに、一見五十過ぎに見える。ベルト・モリソウは富裕な夫を持った四十四、五歳の女画家で、ハデで上品な身なりと美しい顔のために、三十歳ぐらいにしか見えない。――三人はこの店に入って来かけて、飾窓の前でチョット立ち止る。ロートレックが、ステッキで、中の絵の一つを指している。