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Japanische Klassiker mit Furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

牛は、おりの上に首をさげて、しばらくじっとしていました。それは、においをかいで、これはうまいものかまずいものか、と判断しているように見えました。

見ている百姓たちも、いきをころして、牛は酒を飲むか飲まぬか、と考えていました。

牛は舌を出して、ぺろりとひとなめやりました。そしてまたちょっと動かずにいました。口の中でその味をよくしらべているにちがいありません。

見ている百姓たちは、あまりいきをころしていたので、胸が苦しくなったほどでありました。

牛はまた、ぺろりとなめました。そしてあとは、ぺろりぺろりとなめ、おまけに、ふうふうという鼻いきまで加わったので、たいそういそがしくなりました。

「牛というもなァ、酒の好きなけものとみえるなァ」

と村びとのひとりが、ためいきまじりにいいました。

ほかのものたちは、じぶんが牛でないことをたいそうざんねんに思いました。

和太郎さんは、牛がおいしそうにおりをなめるのを喜んで見ていました。

「おォよ。たべろたべろ。いつもおまえの世話になっておるで、お礼をせにゃならんと思っておったのだ。だが、おまえが酒ずきとは知らなかったのだ」