Japanische Klassiker mit Furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme
「そりゃ、えにしだの花だ。えにしだは、このへんにゃめったにない。まァず、南の方へ四里ばかりいくと、ろっかん山のてっぺんに、このえにしだのむらがってさくところがあるげな。そして、ろっかん山のきつねは、月のいい晩なんかそのかげで、胡弓をひくまねなんかしとるげなが」
と、植木職人の安さんがいいました。
和太郎さんはしかたがないので、
「面目ないけンが、どうやら、そこへもいったらしいて。ばかにりっぱな座敷があってのう、それが、たたみもふすまも天じょうも、みんな黄色かったてや。そういえば、耳のぴんと立った太夫がひとりござって、胡弓をじょうずにひいてきかしてくれたてや。じゃ、あれが、きつねだったのかィ」
「それにしても、どうして、あんな急な山のてっぺんへ、牛車がのぼったもんだろう」
と、村びとはふしぎがりました。
「なにしろ申しわけねえだな、牛もおれもよっておったで」
と、和太郎さんはあやまるのでした。
さておしまいに、村びとたちにも、和太郎さんにもどうしてか、わけのわからぬことがひとつあったのです。
それは、牛車の上にひとつの小さい籠がのっていて、その中に、花たばと、まるまるふとった男の赤ん坊がはいっていたことです。