Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぎゅうにくとばれいしょ

牛肉と馬鈴薯・酒中日記

国木田 独歩

Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

疣蛙が出ない中にと、自分は、

「ちょっと出て来ます、御悠寛」とこそこそ出てしまった。何と意気地なき男よ!

思えば母が大意張で自分の金を奪い、遂に自分を不幸のドン底まで落したのも無理はない。自分達夫婦は最初から母に呑れていたので、母の為ることを怒り、恨み、罵ってはみる者の、自分達の力では母をどうすることも出来ないのであった。

酒を飲まない奴は飲む者に凹まされると決定っているらしい。今の自分であってみろ! 文句がある。

「母上さん、そりゃア貴女軍人が一番お好きでしょうよ」とじろりその横顔を見てやる。母のことだから、

「オヤ異なことを言うね、も一度言って御覧」と眼を釣上げて詰寄るだろう。

「御気に触わったら御勘弁。一ツ差上げましょう」と杯を奉まつる。「草葉の蔭で父上が……」とそれからさわりで行くところだが、あの時はどうしてあの時分はあんなに野暮天だったろう。

浜を誰か唸って通る。あの節廻しは吉次だ。彼奴声は全たく美いよ。

五月十日

外から帰たのが三時頃であった。妻は突伏して泣いている。

「どうしたのだ、どうしたの?」と自分は驚ろいて訊いたが、お政のことゆえ、泣くばかりで容易に言い得ない。