Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme
泣くのはこの女の持前で、少しの事にも涙をこぼす。然し今度のは余程のことが有ったとみえて、自分が聞けば聞くほど益々泣入ばかり。こうなると自分は狼狽えざるを得ない。水を持て来てやりなどすると漸くのことで詳わしく事条が解った。
お政の苦心は十分母の満足を得なかったのである。折角の帯も三円にしかならず、仕方なしにお政は自分の出て行った後でこの三円を母に渡すと、母は大立腹。二人の問答は次のようであった。
「五円と言って来たのだよ」
「でも只今これだけしか無いのですから……」
「だって先刻用意してあると言ったじゃないか」
「ですから三円だけ漸々作らえましたから……」
「そうお。漸々作らえておくれだったのか。お気の毒でしたね、色々御心配をかけて。必定七屋からでも持て来たお金でしょう。そんな思のとッ着いた金なんか借りたくないよ。何だね人面白くも無い。可いよ今蔵が帰って来るの待っているから。今蔵に言うから」
「イイえ主人では知らないのですから……」
「オヤ今蔵は知らないの? 驚いた、それじゃお前さんが内証でお貸なの。嘘を吐きなさんな、嘘を。今蔵の奴必定三円位で追返せとか何とか言ったのだろう。