Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎゅうしゃのにっき

牛舎の日記

伊藤 左千夫

Lesen Sie 牛舎の日記 (ぎゅうしゃのにっき) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.637 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

十三日

本月二日以来新患の届出でがないから。もう心配なことはなかろうとの獣医の答であった

十三日 午前二時朝乳を搾るべき時間であるから。妻は男共をおこしに往った。牛舎で常と変った叫ごえがする。どれか子をうみやがったなと思うていると。果して妻は糟毛がお産をしました。親の乳も余りはりません 犢も小さい。月が少し早いようですと報告した。予も起きて往て見ると母牛のうしろ一間許はなれて。ばり板の上に犢はすわっていて耳をふっていた。背のあたりに白斑二つ三つある赤毛のめす子である。母牛はしきりにふりかえって犢の方を見ては鳴ている。八ヶ月位であろう どうか育ちそうでもあるから。急に男共に手当をさして。まず例に依って暖かい味噌湯を母牛に飲ませ。寝わらを充分に敷せ犢を母牛の前へ持来らしめた。とりあえず母牛の乳を搾りとって。フラソコ瓶で犢に乳を飲せようとしたけれど。どうしても犢は乳を飲まない。よくよく見ると余程衰弱して居る。月たらずであるのに生れて二三時間手当なしであった故。寒気のためによわったのであろうと思われた。それから一時間半ばかりたって遂に絶命した。予は猶母牛の注意を男共に示して置て寝てしまった