Japanische Klassiker mit Furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Lesen Sie 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.794 Zeichen · 211 Bildschirme
」
「それでこそまことの女の道、貞時よろこんで承認します。」
そのとき宮腹の主人は愉しく笑いをふくんで、自分の愛児にあたえる言葉のようにいった。
「お二人の宴にはわしもお祝いにあがってもいいかの。」
「枉げてお招きを受とりくださるように只今からおねがいいたします。」
「ありがとう、われらの娘もともに宴につらなるでござろう。」
間もなく十日を約して貞時はいそいそとして門前に出て行き、筒井と宮腹親子が見送るのであった。
「きょうはよい吉日であった。」
あとで宮腹の主人はいった。
「よくその日まで気をつけていてくださるよう。」
主人はあまり仕事に熱心になりつかれてはならぬと言い添え、筒井は頭をさげて善い人ばかりいる世界を感じた。どこに行っても、筒井は悪い人を見ることがなかった。四年近くも便りのない人にも、筒井はそれを責めるには余りにも心は平明であり、しあわせであった。その夜、彼女は黄金のみ仏を抱いてそれにのみ心をささげ、おん慈しみを乞うのであった。み仏は筒井の肌にあたためられ、殆ど、冷たくなっている日とてはなかった。
「み仏よ、あなたさまをおまもりする日はもはや生涯をこめてのことでございます。