Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Lesen Sie 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.794 Zeichen · 211 Bildschirme
かなしい働くだけでつかれた百姓だちは、垣根越しに声をかけて過ぎた。
「筒井さま、こんないいお天気にはわしらは働くより外に考えようがないとは、これは一体どうしたものでしょう。」
「お百姓衆、わたくしとてもこんないいお天気には遊ぶことなぞゆめにも覚えませぬ。あなた方はおはたらきになる土地をお持ちになるが、わたくしは作るにも種子も土地もございませぬ。」
「なるほど、わしだちはとんだ間違いを考えたものや、では、あとで種子をおとどけ申しましょう。」
すなおに百姓は会釈して去った。
男はそんないい妻と自らえらんで別れるのだが、もう一さいが遅すぎた。もはや、渡舟さえも見えなくなり、男は歯をくいしばってうつ向き、人に顔を見られぬように唏り泣きをした。白い妻のただむき、うなじ、それらにこそ、男はわかれて後にあえぬことが深い悲しみになった。人はおなじ白いただむきを世界にもとむべきものではなく、そんな貴いものはあちらこちらにあるものではなかった。
土地がかりの官人の家は、広大な石垣をめぐらした川べりにあった。筒井はすぐ見出されて仕えの女のなかでも、重い地位をあたえられ、奥の仕えばかりを勤めることになっていた。