Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おぎふくうた

犀星王朝小品集

室生 犀星

Lesen Sie 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.794 Zeichen · 211 Bildschirme

Aozora Bunko

このように勁い言葉を持った男というものを見たことも、生まれてはじめてであった。「それはわしの何といいましょうか、かんのようなものです。」

男は先刻とは引きかえ熱心で元気な声でいいついだ。「あなたはすぐれた歌つくりであられる。その上、あなたのそのおん肌もかがやくようになられる。」

生絹は赧くなって心持手で顔を蔽うようにした。おそらく、生絹の皮膚がみがきようによって、皓たる美しさを備えることを見取っていったものであろう。生絹は白檀の香のしみる装束を掻きいだくようにして、占う男の言葉をはずかしく思った。すでに、そういう占う男の言葉によらなくとも、何か気負うた生絹の眉や眼の奥にも、難波の土の匂いはとうに失せていた。

かくて占う男とも、別れるときが近づいて行った。

「何時かまたお会いする時のあることをお約束しましょう。」

男はそういうと立ち上った。

「いろいろお話していただいてお礼申します。」

丹波口に近いあたりで舟を下り、西の京の町にはいった生絹は、物商う声、ゆききする人の晴れやかな装束、音という音の雅びたるに眼をみはった。とうとう、あこがれて此処に来たかと生絹は好意に充ちた眼ざしであたりを眺めた。