Japanische Klassiker mit Furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme
で、うっかり逢おうものなら、復讐の挙に出られるだろう。
(これは絶対に逢われない)
とはいえ民弥が梶子に対して、どんな話をするであろうか? これは聞かなければ不安であった。
そこでお梅に鼻薬をくれて、立ち聞きをさせようとしたのである。
「ハイハイ妾立ち聞きして、お話しすることにいたしましょうが、どこでいつあなた様にお目にかかりましょう」
お梅は引き受けてこう云った。
「夕方中山様のお屋敷の角で、こっそり逢うということに……」
「ようござんす、そういうことに」
「頼むよ」
と云うと三十郎は、お梅と別れ往来の方へ出た。
奥の座敷では梶子と民弥とが、微妙な話をつづけていた。
「いえ梶子殿、実はこうで」
民弥はようやく自分の失言を、弁解すべき辞を目付け出した。
で、随分胡散ではあったが、まことしやかに云い出した。
「あの人形と申すもの、本来拙者が姉小路様から、京都へ持って帰るようにと、命ぜられましたものでございましてな……で、拙者といたしましては、一旦の主命でございますゆえ、やはりあくまでもそれを通して……」
「何をまアまアおっしゃいますことやら」
と、梶子は笑って取り合わなかった。