Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

そうかと思うと巾着切りや、ごまのはいなども雑って行き、艶めかしいは駈け落ち者の、若い美しい男女であろう。

「駕籠どうじゃな、これお女中、その足じゃ日のうちに神奈川までは行けめえ。安く行くによ、乗っておくんなせえ」

などと無理強いに強いる雲助。

「馬どうだな。え、坊さん、帰り馬だによ、乗っておくんなせえ。メッカチでビッコで馬ア悪いが、その代り穏しい牝馬で、振り落とすような事アねえ。……ソレ馬には乗って見ろ、女には添って見ろッていうじゃアねえか、坊さんだろうと女ほしかろう。ところが坊さん女禁制だ。そこでよ牝馬にでも乗んなせえ。ナニ厭だ! こんななまぐさ! まる儲けの身分して何んちゅうケチンボだ! ハイハイドー、ハイハイドー!」

と悪態をつく馬方。

チャリンチャリンと鈴の音。

※(歌記号、1-3-28)泊まり泊まりで酒さえ飲めば、大目桟留着た心……

などと、欲のない歌など唄う奴もある。

東海道は百三十里、駅路の数は、五十三、京都までは二十日の長旅、この時代では人生の大事、そこで旅へ出る人々など、水盃をして別れたという。

さてそういう東海道を、多くの旅人の群に雑り、鵜の丸兵庫が歩いていた。