Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうさいかていえんまんじゅつ
猿々合戦
小野 佐世男
Lesen Sie 猿々合戦 (きょうさいかていえんまんじゅつ) von 小野 佐世男 (おのさせお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.526 Zeichen · 61 Bildschirme
いやもう驚いた。この様子では、せっかく九州の旅をしているのに、佐世保だけがまるで、遠くはるかなる外国のような気がして、志気大いにくじけるではありませんか。
佐世保のステーションに着いたのは黄昏時で、なるほど、下車する人を見ると米軍の士官や水兵達が大きなトランクや袋なぞをかついで、赤帽達が大わらわである。この調子で行くと雲仙の女中さんの話もまんざら嘘でもないらしいぞ。ちょいと心細くなって外へ出ると、タクシーがあった。恐る恐る話しかけて見ると、
O・K・オーケー。
と、ドアーを開けてくれた。やれやれとシートに腰をおろして外をながめると、軍港時代は知らぬがなるほど街は白い西洋菓子のように色どられ、ネオンのチューブがまるで青空の動脈のように色々大空にそびえ、あちらの岡、こちらの山肌とまるでグリーンに白、赤い屋根、白血球と赤血球が群り集ったような異国風景、星条旗がへんぽんとひるがえっている。地球上も時々大きな変化が起って、色々な色彩にぬりかえられるものよ、長生きすれば、するほどまったく、とまどいをしてしまう。
「運転手さん、ここは日本人をまるで相手にしないといわれて来たのだが、ほんとかい」