Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうさいかていえんまんじゅつ
猿々合戦
小野 佐世男
Lesen Sie 猿々合戦 (きょうさいかていえんまんじゅつ) von 小野 佐世男 (おのさせお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.526 Zeichen · 61 Bildschirme
法悦の夢想境
大眼鏡の奥で眼をくるくる廻していたのである。
法悦の夢想境
曲目は進んで五彩のスポットをあびて、ピンク色のイヴニングに大輪の紅バラを胸に、メリー大須賀歌手が、艶麗な姿でマイクにころばす、ナイヤガラのメロディー、いつとはなしに暗い客席に合唱となって伝わりくるこの興奮は、かつて見たことのない雰囲気ではないか。ティーブ釜萢の歌うハリハリハリの時に至っては、客席も調子を合せてハリハリハリと大コーラス、もしこれが普通の音楽会であったなら、その音楽会はぶちこわされてしまうところでありましょう。
ジャズというものは、このように人心にすぐ飛び込み、夢想境の法悦にひき入れてしまうものか。むしろ不思議ではないか。左から右から面白く飛び出すトニー・谷の司会で、雪村いづみがクリクリした新鮮な姿で颯爽と現われた時には、早や客席は爆発的で、
「これよこれよ私の好きないづみちゃアーン、シッカリー」
とたんにポッポちゃん、あまり興奮したので椅子から落ちてしまった。
「はずかしいよポッポちゃん、しっかりしてくれよ」
「うるさいわよ、私のレッスンの時間の中でも一番大事な時なのよ」
と最早、無我夢中、いづみ熱に患されたポッポちゃんは手のつけようがない。