Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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でんえんじょうちょうあり

田園情調あり

佐々木 邦

Lesen Sie 田園情調あり (でんえんじょうちょうあり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.319 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

二つのグループ

「文学が好きだからってことにして、訳は言わない方がいゝだろう」

「言っちゃ悪い?」

「兄さんは知っているのかい? 僕のことを」

「あんたが時々寄るものだから、感づいているようよ。悪い料簡もないだろうけれど気をつけなさいって」

「信用がないんだな」

「それよりもチョウチンにツリガネと思っているのよ」

「追って僕が誠意を披瀝するから、少しは香わせてもいゝよ。僕だけの考えとしてね。親父には差当り絶対秘密だ」

「お父さんは昔流儀でしょうからね」

「古いから大事を取るのさ。新しければこんなに苦労をしない」

と水町君は立ち止まった。もう別れるところまで来ていた。

「大丈夫?」

「伊達君に責任を負って貰う。彼氏は市の高校の先生だ。権威がある。しかし伊達君だけでなく、伊達君のお父さんを利用する。この人は僕の親父と違って新しい。顔が新しいと言って煽てれば、山椒の木へでも逆さに登る」

「あんたも人が悪いのね」

「悪くても急場だから仕方がない」

「人が来たわ。女の人が」

「早く行きなさい」

「さよなら」

と秋ちゃんは駈け出した。

二つのグループ

村にもインテリ階級がある。それは主として以前の地主組の息子達だ。