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Japanische Klassiker mit Furigana

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はくはつき

白髪鬼

江戸川 乱歩

Lesen Sie 白髪鬼 (はくはつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.046 Zeichen · 224 Bildschirme

Aozora Bunko

瑠璃子が些細な腫物さえ、それ程恥かしがるのは、つまりわしの愛を失うのが、死ぬ程つらいからだ。そんなにもわしを大切に考えているのかと思うと、甘い気持にならないではいられなかった。

又、散々てこずらせた揚句、彼女はやっと少しばかり胸を開いて、その腫物を見せてくれたが、見ると、わしもちょっと、びっくりした。大きな赤い腫物が胸一面に吹き出していたからだ。

「なんだそんなもの。甞めろと言えば、甞めて見せるよ」

と笑いながら、尚よく見ようとすると、あれは、手早く胸を閉じて、陰気に沈み込んでしまうのだ。

無理もない無理もない。日頃から、瑠璃の様に美しい肌を誇っていた彼女にして見れば、世間普通の女と違って、美しい丈けに、その美が少しでもそこなわれると、これ程までに恥かしく、悲しいのだ。

わしは同情して、兎も角医者に見せる様に勧めたが、彼女はそれもいやだと駄々をこね、とうとう強情を通して、売薬の塗り薬かなんかで済ませてしまった。考えて見るのに、彼女は、醜くなった肌を見せる恥かしさばかりでなく、それが性質のよくない発疹であったら、藩主の家の外聞に関わるとでも考えていたらしいのだ。