Japanische Klassiker mit Furigana
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はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 白髪鬼 (はくはつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.046 Zeichen · 224 Bildschirme
しますとね、妙じゃありませんか、傭人も何もいなくなって、空家みたいに戸が締切ってあって、お隣で尋ねても、お引越しをなすったのかも知れませんなんて返事なんでしょう。何だか気掛りですわ」
「お前の仕打ちを恨んで、自殺でもしたんじゃないかと、心配しているんだね。安心おし、川村の居所は、実はわしがよく知っているよ。婚礼が済んだら、きっとあの男に逢わせて上げるよ」
「マア、ご存知ですの。どこにいらっしゃいますの。遠方ですの?」
「ウン、遠方と云えば遠方だけれど、ナニ逢おうと思えば訳はないのだよ。……だが、お前が気掛りだというのは、もっと別のことらしいね。云ってごらん。一体何をそんなに心配しているの?」
わしは、川村のことをこれ以上話していては危険だと思ったので、それとなく話題を変えた。瑠璃子もそれに乗って、彼女が一番気にしていることを思い出した。
「それは、あの、あたし、見せて頂き度いものがありますの」
「ホウ、見たいものだって? アア分った。いつか話した黄金の仏像かい」
「イイエ」
「じゃ、わしの持っている沢山の宝石が見たいのかい」
「イイエ」
瑠璃子は何故か云いにく相に、わしにばかり喋らせて、かぶりを振っている。