Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 白髪鬼 (はくはつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.046 Zeichen · 224 Bildschirme
だがただ一つ心配なのは、最もよく個性を現わす両の目だ。しかもわしの目はごらんの通り人並より大きくて、一度見たら忘れられぬ様な特徴を持っているのだ。瑠璃子や川村には、この目丈けでわしを見分けるに充分であろう。これを何とか隠す工夫をしなければならぬ。よしよし、黒眼鏡をかけることにしよう。南米の暑い日に照らされて眼病にかかり、直接日の光を見るに耐えぬといってごまかせばよい。
わしは眼鏡屋に命じて、金縁の大きな黒眼鏡を作らせ、それをかけて鏡に向って試して見たが、これならば大丈夫だ。髪を見れば七十にも近い老人だが、皮膚がそれ程でもないから、まず五十前後の中老人という年配だ。殊に黒眼鏡が顔全体を、何となく不気味な相好に見せているのもお誂え向きだ。
さて、形はこれで整ったが、次には、声や言葉つき、その他平常の振舞も、出来る丈け変えてしまう必要がある。一体わしは日本人にしては喜怒の色に現われ易いたちで、一寸したことにも大袈裟に嬉しがったり、悲しんだりする方だが、先ずこれを改めなければならぬ。すぐに心を顔に出す様では、復讐の大事業がなしとげられるものではない。
で、わしは声も陰気な含み声にし、言葉の訛りも変え、態度は出来る丈け冷淡に、物に動ぜぬ練習を始めた。