Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Lesen Sie 百足ちがい (ひゃくあしちがい) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.491 Zeichen · 56 Bildschirme
というわけで、つまるところまにあわない、用が足りないという意味なのである。
彼は十二歳のとき赤井喜兵衛に鼻を捻られた。遊び仲間の少年たちの見ている前のことで、彼は或る程度以上に恥ずかしかったし、かなり屈辱的な感じをうけた。だが彼は和尚の教訓を守った。そうして三年がまんしたうえ、なお承服しかねたので、喜兵衛を訪ねて質問した。
「おまえどうしておれの鼻を捻ったのかね」
「――おまえの鼻を、おれが……」喜兵衛は眼をまるくした、「――いったいそれはなんのことだ」
「なんのことかわからないから来たんだ」
又四郎はむろんまじめである。喜兵衛は彼の云い分を聞いた、そしてそれが今から三年まえの、みんなで竹馬遊びをしていたときのことだと説明されてびっくりし、今日までがまんしたが、どうしても堪忍できない気持なので、やむなくその意趣のほどを知りたくて来た、と聞いてもういちどびっくりした。喜兵衛は唸った、……鼻を捻ったことはよくは覚えていなかったが、今でも又四郎のにえきらない態度には苛々させられているので、そのくらいのことはしたかも知れないと思う、だがそれをがまんにがまんしたうえ、三年も過ぎた今日になってその意趣をききに来たとは。