Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ひゃくあしちがい

百足ちがい

山本 周五郎

Lesen Sie 百足ちがい (ひゃくあしちがい) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.491 Zeichen · 56 Bildschirme

Aozora Bunko

六

又四郎はそくばくの物を包んで置いて、嘔きたいような気持でその家を出た。

六

その帰途、彼は赤井の家へ寄って、喜兵衛から左馬之助のことを聞いた。……その話によると、左馬之助はいちど林数右衛門という物頭の家へ養子にゆき、一子をあげたが、遊蕩のため離別された。次に越田久内、三番めに六出秀平というぐあいで、養子にいっては不縁になった。そのあいだに川端の博奕宿の女とでき、子供まであるということがわかって、父からも勘当されたということであった。

「その女の産んだ子だって、本当にあいつの子かどうかわかりゃしないのさ、なんでも半年ばかり前から悪い病気にかかって、もう長いことはなかろうという話だが、……あいつになにか用でもあるのかい」

「――いやなにも、用なんかは、ないんだが」

又四郎はいやな気持で家へ帰った。ときとばあいでは果し合もするくらいの心組みでいったのに、根も葉もない恩を衣せられ、親友と呼ばれ、僅かながら金まで置いて来た。

「――これは迂濶にはでかけられないぞ」

彼がそう思ったことに無理はないだろう。とにかく左馬之助訪問のような、にがにがしいめには二度とあいたくはない。