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Japanische Klassiker mit Furigana

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とっかんきこう

突貫紀行

幸田 露伴

Lesen Sie 突貫紀行 (とっかんきこう) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.819 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

この日はじめて鮭を食うにその味美なり。

十五日、朝、雨気ありたれども思いきりて出づ。三の戸、金田一、福岡と来りしが、昨日は昼餉たべはぐりてくるしみければ今日はむすび二ツもらい来つ、いで食わんとするに臨み玉子うる家あり。価を問えば六厘と云う。三つばかり買いてなお進み行くに、路傍に清水いづるところあり。椀さえ添えたるに、こしかけもあり。草を茵とし石を卓として、谿流の回せる、雲烟の変化するを見ながら食うもよし、かつ価も廉にして妙なりなぞとよろこびながら、仰いで口中に卵を受くるに、臭鼻を突き味舌を刺す。驚きて吐き出すに腐れたるなり。嗽ぎて嗽げども胸わろし。この度は水の椀にとりて見るにまたおなじ、次もおなじ。これにて二銭種なしとぞなりける。腹はたてども飯ばかり喰いぬ。

鳥目を種なしにした残念さ

うっかり買たくされ卵子に

やす玉子きみもみだれてながるめり

知りなば惜しき銭をすてむや

これより行く手に名高き浪打峠にかかる。末の松山を此地という説もあり。いずれに行くとも三十里余りを経ずば海に遇うことはなり難かるべし。但し貝の化石は湯田というところよりいづるよしにて処々に売る家あり、なかなか価安からず。