Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme

Aozora Bunko

「それにしたかて、書かされる姉ちゃんも姉ちゃんやないの」

「兄さんの顔を蹈みつけにして本家の方へは少しも帰って来てくれず、―――と書いてあるけど、そんなこと、昔のことやわ。東京へ行ってからの兄さんは、本気であたし等を引き取ることなんか、考えてはれへなんだんや」

「雪子ちゃんは兎に角、こいさんなんか来てくれたら迷惑や、云わんばかりやった癖に」

「第一あんな狭い家に引き取れるかいな」

「この手紙で見ると、何やこいさんを不良にしたのはあたしの責任見たいやけど、あたしは又、どうせこいさんは本家の云うことを聴く人やあれへん、せめてあたしが間へ立って監督してたら、ひどい脱線もせえへんやろう、云う考やった。姉ちゃんはこない云うけど、私が舵を取ってなんだら、今迄にもっと脱線して、ほんまの不良になってたかも知れへんねん。あたしはあたしで、本家のためも思い、こいさんのためも思うて、孰方にも瑕が付かんように苦心したつもりやってんわ」

「姉ちゃん等、不都合な妹やったら追い出してしもうたら事が済むと、簡単に考えてるのんやろか」

「しかしどうしょう。とてもこいさん東京へ行く気イないやろう思うけど」