Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
「誰に」
「雪子娘さんに出て戴きたいと仰っしゃっていらっしゃいます」
「誰から」
「橋寺さんでございます」
そう聞くと雪子は慌てた。筆を擱いて立ち上ったものの、直ぐ電話に出ようとはせず、顔を赧くしながら階段の下り口でウロウロした。
「中姉ちゃんは?」
「その辺までお出かけになったようでございますが、………」
「何処へ?」
「さ、郵便を入れにいらしったのと違いますやろか。今お出になったとこでございますが、お呼びして参りましょうか」
「早う! 早う呼んで来て!」
「は」
お春は急いで飛んで出た。いつも幸子は運動がてら自分でポストへ入れに行って、それからずっと堤防の方を散歩する癖があるので、お春は曲り角を一つ曲った所で訳なく彼女を発見した。
「御寮人さん! 雪子娘さんがお呼びになっていらっしゃいます」
お春が息を切らしているので、幸子は何事かと訝しみながら、
「何やねん」
「橋寺さんからお電話でございます」
「橋寺さんから?―――」
思いがけないことだったので、幸子もはっとした。
「あたしに?」
「いいえ、雪子娘さんに懸ってますねんけど、御寮人さんを呼んで来て欲しい仰っしゃっていらっしゃいますねん」