Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
が、自分でさえこんな風に思うのであるから、啓坊があれを気に留めていない筈はない。―――と、雪子は云って、さっきこいさんが突然あんなことを云い出したのも、やっぱりそれがあるからなので、これこそほんとうに自分の臆測に過ぎないけれども、こいさんは昨夜板倉の亡霊に魘されてから、啓坊の家で臥ていることを気にしているのではあるまいか。啓坊の家で臥ている限り、この病気は良くならない、だんだん悪くこじれて行って、最後には死ぬかも知れない、と、そんな風に感じ出したのではないであろうか。それで、さっきのあの言葉は、櫛田医師を忌避する意味ではなくて、此処にいるのが厭であること、出来れば何処かへ移して貰いたいと云うことの、意志表示なのではあるまいか。―――
「成る程な、ひょっとしたらそんなことかも知れんな」
「なおよう聞いて見ることは見るけど、何せ啓坊がべったり附いてはるよってに、………」
「あたし、ふっと思い付いたんやけど、………もしこいさんを何処かへ移すのんやったら、蒲原病院はどうやろう。………あすこやったら、訳話したらきっと引き請けてくれはるやろう思うねん。………」
「ふん、ふん、………けど、蒲原さんが赤痢診てくれはるやろうか」