Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
婆やは、私がこんな話をするのも、決してこいさんを悪く云うつもりなのではない、ただ若旦那がこいさんの機嫌を取るためにはどんなに一生懸命であるかと云うことを、申しているのである、お耻しい話をするようだけれども、もともと若旦那は奥畑家の坊々だと云っても三男坊のことであるから、そんなにお金が自由になる身分ではない、それもお家さんの存生中はまだどうにかなったけれども、今では全く水の手が切れてしまった、去年勘当された時に母屋の旦那(長兄のこと)から僅かな涙金を貰ったのが唯一の財源で、その元金を片端から少しずつ崩して行ってようよう今日まで凌ぎを付けて来たのであるが、こいさんを喜ばすことで夢中になっている若旦那は、後先見ずに濫費するので、それももう長くは続きそうもない、そうなったらなった時で、どうにかなると云う考が若旦那にはあるのだろうけれども、それならそのように、心を入れ替えて真人間になったと云うところを見せるのでなければ、親戚の人達の同情が集まらない、私もそれを心配して、今のように毎日ぶらぶらしていないで、早く勤め口でも見付けて、たとい百円の月給でも稼ぐようになさいませ、と云うのであるが、何としてもこいさんのことで頭が一杯になっているので、とても外のことには気が向かない有様である、ついては私が考えるのに、若旦那を正道