Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme

Aozora Bunko

別便でローゼマリーに絹と扇とを送る旨を追白に書いた。彼女はその草稿を持って翌日ヘニング夫人を訪ねて飜訳を依頼し、又数日後に大阪へついでがあったので、心斎橋筋の「みのや」へ行って舞扇を買い、それをクレプ・ド・シンの生地と一緒に小包便でハンブルクへ出した。

六月上旬の土曜日曜に、貞之助は留守を雪子に頼み、悦子をも彼女に預けて、幸子と二人だけで奈良の新緑を見に出かけた。これは去年から今年にかけ、二人の妹の身の上に関する事件が代る代る起って来て、神経を休める暇もなかった妻を慰労するためでもあったが、それよりは、久振にほんとうに夫婦水入らずになって見たかったからであった。で、土曜の晩は奈良ホテルに泊り、翌日春日神社から三月堂、大仏殿を経て西の京へ廻ったが、幸子は午頃から耳の附け根の裏側のところが紅く脹れて痒みを覚え、鬢の毛が触るとその痒さがひとしおであるのに悩んだ。それは蕁麻疹のような痒さであったが、今朝から春日山の若葉の間をくぐり抜けたり、ライカを持ち歩いている貞之助のために五六回も木の下に立ってポーズしたりしたので、そんな時に蚋のようなものに螫されたのかも知れなかった。