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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme

Aozora Bunko

それに本当のことを云えば、どうせ今度の縁談も巧くは行くまいと云ったような、捨て鉢的気分が最初にあったので、そんな縁起を担ぐ必要を感じていなかったのでもあった。………が、今になって見れば、やっぱり東京は鬼門だった。そしてやっぱり、今度もこれが躓きになって、雪子ちゃんの縁談は破れるのだ。………こう云う良い縁に行き遇いながら、所もあろうに舞台を東京に選ばなければならなかったのは、やっぱり雪子ちゃんに運がないのだ。………幸子はそう思うと雪子が可哀そうで溜らなくなり、妙子がひとしお憎らしくなって来て、その両方の感情から涙が溢れて来るのであった。

ああ、又しても、………ほんとうに又しても、………この妹に煮え湯を呑まされた。………そして今度も、責められるべきは妹でなくて、監督すべき地位にあったあたし等なのであろうか。………「三四箇月」と云うのであるから、事実があったのはこの六月頃、あの大病から起ち直った後のことであろうが、そうだとすれば悪阻を隠していた時期もあっただろうに、そんなことをも見過していたのはあたし等の迂濶と云うべきであろうか。現にあたしは、この二三日この妹が箸の上げ下ろしをも億劫がり、些細な動作にもだるいだるいと云いつづけて自分の体を持ち扱うのを眼前に見ながら、妊娠なんて夢にも想像しなかったのは、何処までも