Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
ただちょっと滑稽だったのは、彼が自分の知らないことを質問された時の態度である。知らなければ知らないと云えば済みそうなものを、あんな工合に不機嫌になると云うのは、そう云うところにお坊ちゃん育ちの地金が出るのでもあろうか。そう思って見ると、眉間の少し下、鼻梁の両側に静脈が青く透いていたりして、いかにも癇癖の強そうな相をしている。それに、気のせいかも知れないが、眼の使い方が女性的で、陰性で、オドオドしたようなところさえあって、何か秘密を持っている人、と云う感じがないこともない。が、幸子はそんなことよりも、この人物が雪子に対して余り興味を湧かしていないらしいことに、早くも心づいていた。彼女は沢崎が、さっき未亡人と閑談の最中に、頻りに雪子の容貌の上へ探るような視線を投げつつあったのを見逃さなかったが、その陰性な冷たい眼は、それきり殆ど雪子の方には注がれなくなった。未亡人や常子が何かと話題を考えて、二人に言葉を交させるように苦心していることは分るが、そうされると沢崎は、義理に一と言二た言ぐらい話しかけて、直ぐ外の人の方へ転じてしまう。それは一つには、雪子が何を云われてもはあはあとばかりで張合いのないせいでもあろうが、明かに沢崎には雪子がお気に召さないのに違いなく、そして、その由って来る主な原因はと云えば、どうも雪子