Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんがくずきのかていから

羅生門・鼻・芋粥

芥川 竜之介

Lesen Sie 羅生門・鼻・芋粥 (ぶんがくずきのかていから) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.240 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

事務室の中には、いろんな品物がうずたかく積んであった。前の晩、これを買う時に小野君が、口をきわめて、その効用を保証した亀の子だわしもある。味噌漉の代理が勤まるというなんとか笊もある。羊羹のミイラのような洗たくせっけんもある。草ぼうきもあれば杓子もある。下駄もあれば庖刀もある。赤いべべを着たお人形さんや、ロッペン島のあざらしのような顔をした土細工の犬やいろんなおもちゃもあったが、その中に、五、六本、ブリキの銀笛があったのは蓋し、原君の推奨によって買ったものらしい。景品の説明は、いいかげんにしてやめるが、もう一つ書きたいのは、黄色い、能代塗の箸である。それが何百膳だかこてこてある。あとで何膳ずつかに分ける段になると、その漆臭いにおいが、いつまでも手に残ったので閉口した。ちょっと嗅いでも胸が悪くなる。福引の景品に、能代塗の箸は、孫子の代まで禁物だと、しみじみ悟ったのはこの時である。

籤ができあがると、原君と依田君とが、各室をまわる労をとった。少したつと、もう大ぜい籤を持った人々がやってくる。事務室の向かって右の入口から入れて、ふだんはしめ切ってある、右のとびらをあけて出すことにした。