Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんがくずきのかていから

羅生門・鼻・芋粥

芥川 竜之介

Lesen Sie 羅生門・鼻・芋粥 (ぶんがくずきのかていから) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.240 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

その前には、背の高い松岡と背の低い菊池とが、袂を風に翻しながら、並んで立っている。そうして、これも帽子をふっている。時々、久米が、大きな声を出して、「成瀬」と呼ぶ。ジョオンズが、口笛をふく。君の弟が、ステッキをふりまわして「兄さん万歳」を連叫する。――それが、いよいよ、君が全く見えなくなるまで、続いた。

帰りぎわに、ふりむいて見たら、例の年よりの異人は、まだ、ぼんやり船の出て行った方をながめている。すると、僕といっしょにふりむいたジョオンズは、指をぴんと鳴らしながら、その異人の方を顋でしゃくって He is a beggar とかなんとか言った。

「へえ、乞食かね」

「乞食さ。毎日、波止場をうろついているらしい。己はここへよく来るから、知っている」

それから、彼は、日本人のフロックコオトに対する尊敬の愚なるゆえんを、長々と弁じたてた。僕のセンティメンタリズムは、ここでもまたいよいよ「燃焼」せざるべく、新に破壊されたわけである。

そのうちに、久米と松岡とが、日本の文壇の状況を、活字にして、君に報ずるそうだ。僕もまた近々に、何か書くことがあるかもしれない。