Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
「あいや、それなる御少人、無礼ではござれど、ちと御意を得申したい」
若衆は不意に呼び止められて、いくらかびッくりしたようでありました。が、取り乱しもせず、しずかに振り向いて立ち止まります。
――袴下から袖へかけて石持模様を白く置いて黒羽二重に、朱色の下着、茶宇の袴に黄金づくりの大小を華美やかに帯び、小桜を抜いた淡緑の革足袋に、草履の爪先もつつましく小腰をかがめました。
「これは、何ぞ御用でございますか?」
露月は相手の顔を、半ば揚げた編笠の間から眺めて、我れにもなくゾッとしたのであります!
紫元結で結い上げた、艶々しい若衆髷の、たわわな鬢の黒髪は、こころもち風で乱れて、夢見るような瞳は夜の華か! 丹花の唇はほのかに綻び、ふっくら丸い顎の下に、小娘のように咽喉元が、襟と浅黄と美くしくなずんで、柔しく前にかさねた手の、その爪はずれのものなつかしさ!
年の頃は、まだ咲きも盛らぬ十六七!
それは、亡き文吾が持っていた、あの美しさ、あのあでやかさ、あの物やさしさの比ではありませんでした。
――オオ、此の世には、こんな美くしい青年もいるものか!
露月はいまはあんなに恋いこがれていた亡き文吾のことさえ忘れて、ただもうこの初めて相見た少人の美にひきつけられ、不思議な感動に酔い溺れるのでした。