Japanische Klassiker mit Furigana
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
Lesen Sie 花火・来訪者 他十一篇 (あぢさい) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.046 Zeichen · 104 Bildschirme
暇がやられなければ今度の処は我慢して、この後は二度と再びあの男を近寄せぬように、厳重厳格に取締るより仕様がないと決心したが、さてしからばどう云う風に取締るかというその方法である。慶三はお千代が芸者をしている時分には能く今度の様な不始末を見せた女である事を思合せた。よくよく考えて見るとお千代ほどだらしのない女はない。これほど男の玩弄物になるのに適当した女は恐らくあるまい。お千代は玩弄物にされる事をば別に恥辱とも苦痛とも何とも思わぬ様子で、時には却て玩弄物にされるのを面白そうに嬉しがっているような風さえ見える。お千代は根からの売女である。その身は心と共に誰にでも解放されているので、これほど訳もなく近寄り易い女はないが、その代りまたこれ程独占するに困難な女も恐らくあるまい。
そもそも慶三が始めてお千代に馴染んだその発端からが、聊か常規を脱していた。それがその時慶三には一方ならずもてたように思われた為め、知らず知らずその後も呼びつづけるようになった訳である。唐物屋仲間の寄合のくずれに十四、五人の有志が大一座で上野辺の料理屋で二次会を開いた時、慶三は不図目についたお千代が好い塩梅に便所へついて来たので、真暗な明座敷の前を通るがまま無理にそこへ引入れて直接に談判を持掛ける中にも、酔った勢で手を出すのをお千代は更に何