Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あしぶえ(ひとまく)

葦笛(一幕)

宮本 百合子

Lesen Sie 葦笛(一幕) (あしぶえ(ひとまく)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.908 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

私は何の事だかわかりませんで――ただ、一人ぼっちになったんで悲しゅうございました。

いかにも小供らしい口調で伏目になりながら云う。

ペーンはシリンクスの話のあんまり子供らしいのと泣きぬれてました美くしさにみせられて頬をうす赤くしながらそのムッチリした肩を見ながら、

ペーン ほんとうにマア、お前は美くしい体と心をもって居る事、私に御前の手の先だけさわらして御呉れ、その象牙ぼりの様な手の中に入れる事を――

精女 御さわりにならないで下さいませ。

ペーン 何故? 私はきたないものなんかは一寸もさわりゃしない――お前の手をさわりたいために私の花園で一番美くしい花の精をぬって来たほどだもの。

精女 御やめ下さいませ、何となく悪い事の起る前兆の様な気が致します。

ペーン 悪い事? 私は若い、そいで相応に見っともなくないだけに美くしい、それが若い美くしいやさしい精女に恋をする、何故悪い事だろう?

精女沈黙。重って来た困る事にすき通る様なかおをして壺のかすかに光るのを見る。ペーンはそのかおを眉のあたりからズーッと見廻して神秘的の美くしさに思わず身ぶるいをしてひくいながら心のこもった声で云う。