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Japanische Klassiker mit Furigana

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とししゅん

蜘蛛の糸・杜子春

芥川 竜之介

Lesen Sie 蜘蛛の糸・杜子春 (とししゅん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.703 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

と、気味悪そうに返事をすると、匆々行きそうにするのです。

「まあ、待ってくれ。そうしてその婆さんは、何を商売にしているんだ?」

「占い者です。が、この近所の噂じゃ、何でも魔法さえ使うそうです。まあ、命が大事だったら、あの婆さんの所なぞへは行かない方が好いようですよ」

支那人の車夫が行ってしまってから、日本人は腕を組んで、何か考えているようでしたが、やがて決心でもついたのか、さっさとその家の中へはいって行きました。すると突然聞えて来たのは、婆さんの罵る声に交った、支那人の女の子の泣き声です。日本人はその声を聞くが早いか、一股に二三段ずつ、薄暗い梯子を駈け上りました。そうして婆さんの部屋の戸を力一ぱい叩き出しました。

戸は直ぐに開きました。が、日本人が中へはいって見ると、そこには印度人の婆さんがたった一人立っているばかり、もう支那人の女の子は、次の間へでも隠れたのか、影も形も見当りません。

「何か御用ですか?」

婆さんはさも疑わしそうに、じろじろ相手の顔を見ました。

「お前さんは占い者だろう?」

日本人は腕を組んだまま、婆さんの顔を睨み返しました。

「そうです」