Japanische Klassiker mit Furigana
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おやぎとわかぎ
親木と若木
小川 未明
Lesen Sie 親木と若木 (おやぎとわかぎ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.937 Zeichen · 6 Bildschirme
なんでも、一本の木が大きくなると、その根のところに、小さな芽が生えるものであります。
孝ちゃんの家の垣根のところに、山吹がしげっていました。ふさふさとして、枝はたわんで黄金色の花をつけていました。日の光は、広々とした庭の面にあふれていましたから、この花の上をも照らしたのであります。花には、みつばちがたかり、暖かな風が、おだやかに接吻していました。
この山吹の根もとには、新しい芽が、幾本も土を破って頭を出していました。そして、自分たちの頭におおいかかっている、幾つかの枝のすきまから、かすかにもれてくる日の光を受けて、早く、大きく伸びて、枝と枝の間を分けて、自分たちも広い世界に出ようとしたのであります。
山吹は、子孫のしげることを誇りとしていました。もっと、もっと株が大きくなって、みんな、輝く黄金色の花をつけたら、どんなにみごとなことであろうと思うと、自から、その日の有り様を空想して、うっとりとせずにはいられませんでした。
けれど、たくさんに頭を出した子孫が、みんな幸福であろうはずがなかったのです。広やかな庭のひなたの方に芽を出したものは、自由に伸びることはできたけれども、反対に、垣根を越して、北の寒い、日蔭に、不幸にも頭を出したものは、どんな憂きめを見たことでしょうか。