Japanische Klassiker mit Furigana
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おやぎとわかぎ
親木と若木
小川 未明
Lesen Sie 親木と若木 (おやぎとわかぎ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.937 Zeichen · 6 Bildschirme
ちょうど、そこには、竹の棒や、朽ちかかった杭のようなものや、割れた煉瓦などが積み重ねられてあって、せっかく、芽を出したけれど、柔らかな頭を、それらの無情な物体にくじかれて、曲がりくねって、わずかに、艶気のない青葉をつけているにすぎませんでした。そして、おそらく、そこに、こうした、不幸な山吹の苗が、存在しているということは、みつばちをはじめ、毎日、そこらへきて、口やかましくおしゃべりをするすずめたちにも、気がつかなければ、また口の端にも上ることはなかったのでした。
ある日、勇二は、孝ちゃんの家へ遊びにきて、庭へ出て山吹の花をながめながら、垣根の外へまわると、ふとそこに、不幸な苗が、みんなから離れて、生えていることに気がついたのです。
勇二は、なんとなく、その山吹の苗をかわいそうに思いました。もし、このままにしておいたら、ついには伸びもせずに、枯れてしまうだろうと思いました。
「孝ちゃん、僕に、この山吹の芽を一本おくれよ。」と、勇二は頼んだのであります。
「ああ、たくさん殖えて困るのだから、君の好きなのを一本こいで、持ってゆきたまえ。」と、孝ちゃんはいいました。